否定構文とは

否定語句であるnot や never などを使って、否定の意味を表す英文のことですが、中には一見して否定語句のない否定文や、否定語句があっても否定を表さないものなどがあるので注意が必要です。

全部否定と部分否定

◆ 全部否定は、「(全く)~でない」などの意味で、そのまま全部を否定するものですが、部分否定は、「全て~ではない」などの意味で、一部分だけを否定するものです。特に注意が必要なのは、部分否定の文章です。

not all, not every, not both などがあると部分否定になります。

We cannot accept both propositions.
「私たちは両方とも提案を受け入れることができるわけではない。」

 「1つは受け入れることができるだろうが」の意味を表していることに注意してください。これを全部否定にする場合は、次のように either を使います。

We cannot accept either proposition.
「私たちは両方とも提案を受け入れることはできない。」

※ either の場合、次にくる名詞が単数になっていることに注意しましょう。


not always, not necessarily, not quite などがあると部分否定になります。

I'm not quite sure that my sister llikes you.
「妹が君のことを好きだという全くの確信があるわけではない。」(部分否定)

I'm not at all sure that my sister llikes you.
「妹が君のことを好きだという確信は全くない。」(全部否定)


You don't always get alimony when getting a divorce.
「離婚をしても、いつも慰謝料が貰えるとは限らないのですよ。」

二重否定

◆ 1つの文章に2つの否定語が用いられているものを二重否定といいます。否定語が2つになることから結果的には肯定になることに注意しましょう。ただし、感情的な意味合いは違うことがあります。

She is not a woman who doesn't tell a lie.
「彼女は嘘をつかない人ではない。」

これを次の英文と同じと考えると問題があるでしょう。

She is a woman who tells a lie.
「彼女は嘘をつく人だ。」


I never appear in public without having my stomach hurt.
「私はお腹が痛くならずに人前に出ることは決してない。」
 
「私は人前に出れば必ずお腹が痛くなる。」

この場合には、次のようにした肯定文と同じ感じになるでしょう。

When I appear in public, I always have my stomach hurt.
「私は人前に出ると、いつもお腹が痛くなる。」

appear in public 人前に出る

否定語のない否定文

◆ 一見、否定語のない文章でも、比喩的に否定文になることがあります。

free from ~ (~がない)

I'd like live in a city free from air pollution.
「大気汚染のない街に住んでみたい。」


beyond~ (~できない)

The prime minister's remark was beyond our comprehension.
「首相の発言は我々の理解を越えるものであった。」
 ↓
「首相の発言は我々には理解できなかった。」


◆ その他、次のようなものもあります

far from ~ (~どころではない) anything but ~ (決して~ではない)

free of (~がない) fail to ~ (~できない、~しない)・・・など

その他の慣用表現

◆ その他の否定表現で、よく出てきそうなものをいくつか取り上げます。

There is no ~ing (~できない)

There was no exposing their injustice.
「彼らの不正を暴くことはできなかった。


not ~ until... (~して初めて...する)

I didn't realize Japanese good points until I went abroad.
「私は海外に行くまで日本の良さに気付きませんでした。」
 ↓
「私は海外に行くって初めて日本の良さに気付きました。」


It is not long before ~ (まもなく~する)

It will not be long before the rainy season begins.
「まもなく梅雨に入るでしょう。」