定詞の意味と基本

不定詞とは、主語の人称や数が変わっても、準動詞(動詞ではあるが、文章中の主となる動詞ではないもの)となる部分は変化しないという意味で不定詞という言い方になったようです。

不定詞という言葉の意味は、文法的な派生などを考えなければならないので、英文理解のためだけなら、ただの動詞の原形とだけ覚えたほうが良いでしょう。

この動詞の原形のことを原形不定詞と呼び、その前に to が付いたものをto不定詞と呼んでいるだけですが、一般的に中学では to を含めて不定詞と呼んで教えている場合が多いと思います。

原形不定詞を使う英文

◆助動詞などの直後では、主語に関係なく、いつも原形不定詞(動詞の原形)が使われます。

The athlete may become a legend.
「その選手は伝説の人になるかも知れない。」

legend 伝説

to不定詞を使う英文

◆ 基本的なものとして「~すること、~するために、~するための」などの意味で使われます。

これらの仲のどの意味になるかは、それぞれの英文の中で考えなければなりません。また、このままの訳にすると日本語的に不自然になることが多いので、臨機応変に訳づけをして下さい。

It is not easy to maintain employment.
「雇用を維持することは(維持するのは)簡単ではない。」

maintain 維持する

He had a mystery to unravel.
「彼には解かねばならない謎があった。」

unravel 解明する

両方が使える英文

◆使用される動詞によっては、その後ろにくる不定詞として to を使う場合と、使わなくても良い場合とがあります。

この最も典型的なものの一つとして help があります。

Shall I help (to) repair the old-fashioned watch?
「その旧式の時計の修理を手伝いましょうか。」

old-fashioned 旧式の

Jack helped his father (to) fix the fence.
「ジャックは父がフェンスを修理するのを手伝った。」

フォーマルな場合であっても省略されることが普通です。


◆会話的に to が省略された形として表現される場合があります。

Go get today's newspaper, Alice.
「今日の新聞を取ってきてくれ、アリス。」

※ これは go (to) get または go (and) get の to や and が省略されたものとも考えられます。

また、come の場合にも、口語では同じような使い方がされます。

Come (to/and) see us whenever you like.
「好きな時に会いに来てね。」

※ help の場合とは違って、フォーマルな状況で使う時には省略しない方が良いと思います。