話法の転換では、元の発言者の言葉をそのままの形で伝える直接話法と、発言者の言葉をその伝達を行う者の言葉に直して伝える間接話法とがあります。
このページでは、平叙文において、直接話法を間接話法に転換する場合の手順を解説しています。
◆ コンマや引用符などがあれば取り除き〈(that)S+V〉の形にします。
He says, “I am very hungry.” (直接話法)
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He says (that) he is very hungry. (間接話法)
「彼はとても腹がへったと言っています。」
※ 直接話法の中の代名詞である I が、間接話法では主節の主語に合わせて he に変えなければならないことに注意してください。
◆話法の転換における本動詞を伝達動詞と呼び、伝達動詞が最初の本動詞とは異なったものになることがあります。
次の英文では (say to +人)となっているので、伝達動詞は tell に変えるのが一般的です。
She says to me, “I'm not sad.”
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She tells me (that) she is not sad.
「彼女は悲しくはないと言います。」
She says to me (that) she is not sad. という言い方もできますが、一般的ではありません。
◆話法の転換によって時制を一致させる必要があります。
He said, “I am not a liar.”
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He said (that) he was not a liar.
「彼は嘘つきではないと言った。」
◆一般的真理、習慣、仮定法の場合などでは時制が変わらないのが普通です。
Mike said to me,“ I go to school by bike every day.”
↓
Mike told me that he goes to school by bike every day.
「マイクは私に毎日自転車で学校に行くと言った。」
◆ 話法の転換によって、指示代名詞や副詞句を変更しなければならない場合があります。
よく出てくるのは、次のようなものですので注意しましょう。
this → that here → there now → then
ago → before today → that day tonight → that night
tomorrow → the next day または the following day
yesterday → the day before または the previous day
Mary said, “I was chosen as a delegate for the Miss Universe today.”
「メアリーは、“今日ミスユニバースの代表に選ばれた”と言った。」
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Mary said (that) she had been chosen as a delegate for the Miss Universe
that day.”
「メアリーは、その日ミスユニバースの代表に選ばれたと言った。」
※ 発信者と伝達者の言った日が異なっていると考えられる場合は today が that day に変わりますが、同じ日であれば today はそのままで変わりません。
Mr. Parkar said to us, “this building has some historical values.”
「パーカー先生はこの建物は歴史的に価値があると私たちに言った。」
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Mr. Parkar told us (that) that building had some historical values.
「パーカー先生はその建物は歴史的に価値があると私たちに言った。」
※ 発信者が指し示して言った物が、伝達者の前にないと考えられるので this は that に変わりますが、発信者が指し示して言った物が、伝達者の前にあれば、この場合でも
this は that に変わりません。