any longer と any more は疑問文や否定文で使われ、「もうこれ以上」 という日本語訳にできますが、いつも入れ替えてつかうこができるとは限りません。
基本的には、any longer は、時間を主体として考え、any more は量や程度を主体として考えるのが基本となるでしょう。
これは more は much の比較級で longer は long の比較級であることからも理解できると思います。
したがって、どちらを使うかは、本来この基本に沿うところとなるのでしょうが、そうならない場合もたくさん見受けられます。
I'm so shocked. She said she couldn't live with me any longer.
「すごくショックだよ。彼女はもう僕とは一緒に住めないって言ったんだ。」
これは「もうこれから先は」という感じなので、時間的な観点から any longer が適していると思います。
I'm afaid that the mammal doesn't exist any longer in this rainforest.
「残念ながら、その哺乳類はもはやこの熱帯雨林には存在していません。」
Why did you do a thing like this? You aren't a child any longer.
「どうしてそんなことしたの。あなたはもう子供じゃないのよ。」
この場合「今も含めこの先も」のように考えると良いと思いますが、any more にもできるみたいです。
We couldn't wait for his coming any longer. We had to catch the train at any cost.
「私たちは彼あ来るのをそれ以上待てなかったのよ。どうしたってその列車に乗らなければならなかったから。」
この例文では、any longer は「これ以上長く」のように考えるのが普通でしょうから、 any more より適しているはずです。
Won't you regret her departure? You can't get a nice woman like her any more.
「彼女が行ってしまうことの後悔しないのかい。彼女のような素敵な女性にはもう出会えないよ。」
I'm full. I can't eat any more. I have room for dessert, though.
「お腹いっぱいよ。もうこれ以上食べられないわ。デザートは別腹だけどね。」
この場合は、食べ物の量を指しているので any more がより適しているのでしょうが、any longer を使った英文もたくさん見受けられます。
That's rediculous. I can't keep up with your jokes any more.
「馬鹿げてるわ。もうあなたの冗談には付き合ってられないわ。」
「冗談の程度」が酷すぎるとなどと考えると、この例文のように any more でも十分に理解できますが、 any longer としてこれ以上はと考える
any longer でも納得できます。
つまるところ、以上のどの例文のいても、現在ではどちらを使っても問題なく使えるようですし、会話でも十分に通じます。
言葉の変遷において、間違った使い方が広く受け入れらるようになると、それが一般的化することも多々あります。