freedom と liberty の違い

意味内容

この2つの単語は、日本語で「自由」という意味で使われますが、そのニュアンスや使い方に違いがあります。

freedom は一般的には、単に何事にも規制されていない「自由」であることの状態を表現します。

また「(規則・負担・義務等の)免除」というような意味合いもあります。


liberty は外部からの圧制、抑圧などから逃れた状態での自由を主として表現し、「(抑圧・束縛からの)解放」として訳すこもあります。

特に、法に守られた自由の権利を意味する場合には、この liberty が適切かと思います。

したがって、これらの単語の使い分けは、日本人にとって非常に難しい部分があります。

互いに入れ替えのできる場合が多いのですが、上記のような「自由の形態」に合わせた使い分けが必要でしょう。

簡単に言うと、 freedom は個人的な立場での自由であり、liberty は社会的な立場(社会が認める)自由とも言えそうです。

例文と用法

◆まずは、両方の単語が使える場面をの例を見てみましょう。

We all equally have the right of freedom/liberty of speech.
我々はみな平等に言論の自由の権利がある。

この例では、単に「言論の自由」という言い方なので、どちらでも使えます。

ただし、その根底にある考えが違えば、人によってどちらかの選択になり得ることもあるでしょう。


◆ 次は freedom だけが使える場合です。

The customized car gives my disabled father the freedom to travel anywhere he likes.
その改造車は、身体の不自由な父がどこでも好きな所に行ける自由を与えてくれている。

この例では、障害者向けの自動車が個人に与えた特権や恩恵であると考えられるので、freedom が適切な選択になると思います。

つまり、障害者の方が自分に合ったツールを持っていなければ、簡単にどこへでも行けるような”自由”はないと言えるわけです。

freedom は、例えそれが善であろうと悪であろうと平等にあるわけです。


◆慣用表現によって liberty しか使えない場合もあります。

You are at complete liberty to smoke here, but just to tell you, I don't like the smell of cigarettes.
「君がここで煙草を吸うのは全くの自由だよ。だが言っておくと、僕はたばこの匂いが好きじゃないんだよ。」

※ be at liberty to 勝手に~できる、自由に~できる


I took the liberty of driking a can of beer in your fridge.
「失礼だったけど君の冷蔵庫にあった缶ビールを勝手に飲まさせてもらったよ。」

※ take the liberty of (失礼ながら)勝手に~する