■日本語で刑務所と言うと、厳密には、犯罪を犯した者が、裁判の後に刑務に服する場所を言い、警察署などの留置所とは完全に違う施設のことになります。
そこで jail は留置所で、prison は刑務所のことです、と言いたいところですが、英語の場合はこの説明だけでは少し不十分な部分があります。
prison は jail よりも重い犯罪を犯した者が拘束される施設なので、よってそこに拘束される期間も当然に長くなります。
またアメリカで言えば、 jail は郡や市などの地方の自治体によって運営され、 prison は、連邦政府によって運営されている施設という違いがあります。
一般の会話の中では、あまり厳格に区別されることがないようなので、共通して使われる場合も多いようです。
I think the man will be sent to jail/prison.
その男は刑務所に送られるだろう。
この例文では、犯罪の種類や重大さが分からないので、どちらの単語も使用可能です。
もし prison を使ったとすれば、そこから重罪犯であることが読み取れるでしょう。
After serving about 10 years in prison, he was set free at last.
約10年刑務所にいて、彼はようやく釈放された。
この場合には刑期が10年と長いので jail よりも prison が明らかに適しています。
jail に拘留されるのは長くても1年くらいのようです。
be set free 釈放される
◆ついでながら、投獄されることを be behind bars ということもあります。
Have you ever been put behind bars?
これまでに刑務所に入れらたことはありますか。
さらについでに、犯罪を繰り返す人を jailbird 「常習犯」という場合があります。
Her uncle was a jailbird, so Nancy rarely met him.
彼女のおじさんは常習犯だったので、ナンシーは彼にあまり会ったことがなかった。