関係副詞の種類とその基本

関係副詞とは、副詞と接続詞の役目を同時に行うことのできる言葉(単語)のことです。

関係副詞も関係代名詞と同様に、会話でも多用され、英語らしい表現の一つなので、しっかりと理解できるようにしていってください。

関係副詞が表すものは、その前にある先行詞のことですから、その先行詞のつなぎ方によって使われる関係副詞が以下のように分かれています。

when

を表す語(句)が先行詞になると、関係副詞として when が使われることがあります。

Do you remember the day when the Berlin Wall collapsed?
「ベルリンの壁が崩壊した日を覚えていますか。」

これは次の2つの文に分けて考えると理解しやすいでしょう。

Do you remember the day?  The Berlin Wall collapsed on the day.

前の文の the day は目的語として使われていますが、後ろの文では、the day に、前置詞の on が付くことで、「その日に」という意味の副詞句になり、これを一つの文にするために when を使ったと考えます。

この場合 the day のみを関係代名詞の which にして on which とすることも可能です。

Do you remember the day on which the Berlin Wall collapsed?


◆先行詞と関係副詞が離れている場合もあるので注意してください。

The time may come when we can live on the moon.
「月に住める時代がくるかも知れない。」

where

場所を表す語(句)が先行詞になると、関係副詞として where が使われることがあります。

He was eager to have a place where he could be alone.
「彼は1人になれる場所が欲しくてたまらなかった。」

これも次の2つの文に分けて考えると理解しやすいでしょう。

He was eager to have a place.  He can be alone at the place.

前の文の a place は目的語として使われていますが、後ろの文では、a place に、前置詞の on が付くことで、「その場所で」という意味の副詞句になり、これを一つの文にするために where を使ったと考えます。

ところで、後ろの文の can は、前の文が過去形なので、時制の一致により could になっています。

この場合 a place のみを関係代名詞の which にして at which とすることも可能です。
He was eager to have a place at which he could be alone.


◆ where は先行詞が場所ばかりではなく、状況や事態などを説明する場合でも使われます。

Unfortunately there are some situations where evil triumphs over good.
「残念ながら、悪が善に勝つ状況もあります。」

why

理由を表す語(句)が先行詞になると、関係副詞として why が使われることがあります。

I'd like to know the reason why Mr. Jones has such an indomitable will.
「どうしてジョーンズさんが、あのような不屈の精神を持っているのかを知りたいのです。」

これも次の2つの文に分けて考えてみましょう。

Mr. Jones has such an indomitable will for a reason. I'd like to know the reason.

この場合、状況的に英文が前後しています。後ろの文の the reason は know の目的語として使われていますが、前の文では、for a reason となり、「ある理由で」という意味の副詞句になっているので、これを一つの文にするために why を使ったと考えます。

この場合 the reason のみを関係代名詞の which にして for which とすることも可能です。

I'd like to know the reason for which Mr. Jones has such an indomitable will.

how

方法を表す語(句)が先行詞になると、関係副詞として how が使われることがありますが、how は先行詞と共に使われることはありません。

The way the cook preserves raw ingredients is a real eye-opener.
「その料理人が生の食材を保存する方法は本当に目から鱗ものだ。」

eye-opener びっくりするような事

これも次の2つの文に分けて考えてみましょう。

The cook preserves raw ingredients in a way. The way is a real eye-opener.

この場合も、状況的に英文が前後しています。後ろの文の the way は名詞として文の主語になっていますが、前の文では、in a way となり、「ある方法で」という意味の副詞句になっているので、これを一つの文にするために関係副詞として how を使います。ただし、この場合にはhow が省略されていると考えます。

この場合 the way のみを関係代名詞の which にして in which とすることも可能です。

The way in which the cook preserves raw ingredients is a real eye-opener.

that

that も関係副詞として when と why の代わりに使われることがあります。

Is it the day that Germany surrendred in World War Ⅱ?
「それが第2次世界大戦でドイツが降伏をした日ですか。」

この例文では先行詞に day があるので that が when の代わりになっているのが理解できると思います。

when と that も省略可能ですが、the day が無ければ that の意味がはっきりしないので、省略はしません。


This is the reason that we prolonged the project.
「だからは我々はその計画を延期したのです。」

この例文でも reason が先行詞となっているので、 why が来れば分かり易いのですが、why にするの
はくどくて重複した感じに取られます。

これもまた why にして the reason を省略することも多いのですが、the reason が無ければ先行詞がないので that は使えません。