使役動詞とは「~させる、~してもらう」など、人を使って物事を行わせる行為を表現する時の動詞で、日常会話ではあまり使うことのない日本語ですよね。
しかしながら、英語文法学習においてはどこかで必ず出会う用語なので、覚えておくと割と役に立つ言葉だと思います。
ここでは、主な使役動詞として get, have, let, make の4つを取り上げ、それぞれの違いを示しながら解説します。
get は一般的に「してもらう」というような意味ですが、ある程度の努力が含まれることがあります。
have の「してもらう」は、お願い事などを頼む感じになります。
let は「自由にさせてあげる」といったような許可や容認をする感じになります。
make は「無理にでもさせる」というように、強制をする感じで order や force などに近い感じがあります。
◆ 通常この形で使うのは have, let, make の3つです。
I had her translate Korean into English.
「私は彼女に韓国語を英語に翻訳してもらった。」
They didn't let us oppose thier plan.
「彼らはわれわれに計画の反対をさせなかった。」
My mother makes me go to a cram school.
「母は私に塾に行かさせるのです。」
※ make を let にすると、「行きたがっているので行かせてあげる」といった感じになります。
◆ この形で使えるのは get だけです。「~させる、~してもらう」というような意味になります。
We need to get the student to motivate himself.
「その生徒にはやる気を出してもらう必要がある。」
Who got him to stop the bad habit?
「誰が彼にその悪い癖をやめさせたのですか。」
◆ この形で使うのは get, have, make の3つです。ここでは get と have は入れ替えができます。
I got/had my bike repaired at his shop.
「私は自転車を彼の店で修理してもらった。」
The Italian woman couldn't make herself understood in Japanese.
「そのイタリア人女性は自分の日本語を理解してもらえなかった。」
◆ この形で使えるのは get と have だけですが、どちらも同じような意味で使われます。
また、現在分詞を不定詞(動詞の原形)にしても意味が変わらないものもあります。
Thomas got the old machine running.
「トーマスはその古い機械を始動させた。」
例えばこの場合の got を had にすることはできますが、そうすると「・・・を始動させたままにした」のような意味になります。
She won't have us telling/tell her what to do.
「彼女は私たちに彼女が何をしなければならないかを言わせたりはしない。」
※なお、目的語(O)の後ろを名詞や形容詞にすることができるのものもありますが、ここでは説明していません。