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strategy と tactic(s) の違い

意味内容

この2つの単語は軍事的な用語として使われ始めた言葉のようですが、日常的にも


日本語では startegy は「戦略」で、 tactic は「(戦略における)戦術」と訳されることがよくあります。

ただし、この2つの日本語では使い分けにくい部分があると思うので、どのような時にどちらを使うのかが問題となることが多いでしょう。

英語的にも、もちろん違いはありますが、日本語と同様に、時に interchageable「(インターチェンジャブル)入れ替え可能な)」単語でもあります。

一般的には、曖昧な使われ方をしている場合もあると思います。

そこで通常、戦術とは戦略の中の手段や方法なので、tactic は strategy に含まれると考えておいても良いでしょう。

つまり、strategy は大きな枠での計画や方針といった感じになると考えておきましょう。

一方、tactic は計画における具体的な行動などを指すのが通常です。

例文と用法

Our coach's strategy for winning the pennant race was a pie in the sky.
「ペナントレースに勝つための監督の戦略は絵に描いた餅だった。」

ペナントレースは通常長い期間に渡って行われるので、その全体的な戦略としての意味では、この場合 strategy が最適となるでしょう。

戦略となるものが複数あれば、複数形にもできます。


Do you think that their global economic strategies will be successful?
「彼らの世界的経済戦略は成功するだろう。」

内容が具体的なものであれば tactic(s) を使うことも可能です。

また、この例文でも単数となることもあるでしょう。


I don't think those classic tactics will be viable in the international market. We need more audacious ideas.
「そういう古い戦術は国際市場では通用しないだろう。もっと斬新なアイディアが必要だ。」

vaiable 実行可能な

audacious 斬新な


He came up with a tactic to make the enemy's fort malfunction.
「彼は敵基地を機能不全にする作戦を思い付いた。」

「機能不全にする作戦」といった具体的な方法が示されているので、ここでは tactic を使うのがより最適でしょう。

戦術や作戦が複数であれば、もちろん tactics と複数形にします。

The government had some strategies, but no elaborate tactic to contain the virus pandemic.
「政府にはそのウィルスのパンデミックを抑え込む戦略はあったが、緻密な戦術は何もなかった。」

この例文ではまさに strategy が全体的な計画の概要で、tactic がその計画の中の細かなアクションを表しています。

elaborate 精密な、入り組んだ


「木を見て森を見ず」という諺(ことわざ)がありますが、物事は tactic(木) だけでなく strategy(森) も大切ですし、またその逆もまたそうですよね。