過去完了の基本形(had+過去分詞)

完了・結果(~してしまっていた)

過去のある時点までの動作や状態の完了・結果を表します。

The dinosaurs had already become extinct when mankind made an apperance.
「人類が出現したときには、すでに恐竜は絶滅していた。」

恐竜の絶滅という事実が、人類の出現が過去のある時点までに既に終了していたという解釈です。

経験(~したことがあった)

過去のある時点までの経験を表します。

Jessica had seen the city in her mind many times until she acutually went there.
ジェシカは実際にそこに行くまでに、何度もその街を頭の中で見たことがあった。

actually 実際に

until she acutually went there の部分が一つの過去であり、その時点までの経験という形で過去完了が使われます。

継続(ずっと~だった)

過去のある時点までの状態の継続を表します。

This town had been a serene place before the factory was built.
「その工場が建てられる前は、この町は静かなところだった。

大過去

過去のある時点よりも前の動作や出来事を表します。

After the man had robbed a bank, he fled to Mexico.
「その男は銀行強盗をした後で、メキシコへ逃亡した。」

これは次のように言い換えることができます。
The man robbed a bank, and (he) fled to Mexico.

after や before などの前後関係を示すことができる接続詞があれば、話の流れ(時系列)が明らかなので、特に口語では過去完了を使わずに過去形で表すこともあります。

After the man robbed a bank, he fled to Mexico.


◆大過去と過去完了の違いは微妙なので分かり難い場合があります。

大過去は、ある出来事を述べてる時に、それよりも前(過去)の出来事を同時に表現する場合などに使います。(一つの過去があって、それよりも過去の話が1つの文章で出てくれば過去完了の形になると憶えておけば大過去という言い方はあまり気にする必要はないでしょう。)

The police found a dead body that the murderer had buried deep in the mountains.
「警察はその殺人犯が山奥に埋めた遺体を見つけた。」

殺人犯が遺体を埋めたのは、警察がそれを見つける前だというのは当然のことですから、埋めたという事実が大過去になります。

過去完了進行形(had+been+~ing)

(ずっと~していた)

過去のある時点までの動作や状態の進行を表します。

Judy had been weeping before her father came home.
「ジュディーは父親が帰ってくるまでしくしくと泣いていた。」

「父親が帰って来た」という部分が過去のある時点までのことで、そのちょうど前までを進行形として表しているということですね。

意味が理解できればよいのであって、それぞれの用法を覚えることが重要なのではありません。