仮定法過去とは、過去の仮定ではなく、現在の事実に反する仮定や推測、想像などを表すのに使われる表現方法の1つです。
◆ if節の(助)動詞は過去形を使い、帰結節にも基本的には助動詞の過去形が使われます。
If Jim dared, he wouldn't flatter such an arrogant boss.
「ジムに勇気があれば、あんな傲慢な上司にゴマをすったりしないだろうに。」
If my dog could talk, I might listen to his problem.
「もし僕の犬が言葉を話せたら彼(犬)の悩みを聞くかも知れないね。」
◆ if節が現在のことであっても、帰結説が助動詞+過去完了となって過去の推定、想像を表すこともあります。
If I knew where they are, I must have contacted the police by now.
「もしも、私が彼らの居所を知っているのなら、今頃は警察に通報しているに違いないよ。」
※ if節の knew は仮定のために過去形になっており、現在を表す where they are とは一致しないことに注意してください。
◆主語の次に be動詞がくる場合、 were が使われることがよくありますが、was になることもあります。
If this painting were/was a Picasso, it would be worth not less than 100 million yen.
「この絵がピカソの作品だったら、1億円はくだらないだろう。」
a Picsso ピカソの作品の1つ
◆ If節が現在のことでも、帰結節が過去の推測になることもあります。
If my father was alive, our company wouldn't have gone bankrupt.
「父が生きていたら、私たちの会社も破産することはなかったろうに。」
「父は今は生きていない」という現在の事実を if節で表していますが、帰結節が過去の推測になっているということです。